ジャイキリネタ クラブ(組織)への恩とは?ETU石浜の移籍話について達海との会話から考える。「恩返し弾」とは?

再び「ジャイアントキリング」からのネタで。

ETU所属の石浜にヴァンガード甲府から獲得オファーが届き、オファーを受けた石浜は悩みます。そんな中、監督である達海猛は石浜と話し合いをするわけなのですが、その中で「クラブへの恩」という言葉が出てきて、その「クラブへの恩」とは何ぞや?という事を考えさせられました(アスリートでなければ、クラブの部分を会社とかに変換すればわかりやすいかも知れません)。

この時、達海は石浜とは「監督と選手」ではなく「同じフットボーラー」として対話を行います。

「ひよっとしてお前さ、まだ何も貢献していないクラブを今出て行ったら、クラブに対して裏切り行為になると思ってない?」という達海の問いかけに対し、石浜は「思ってます…」と答え、達海もまた、その答えに対し「うん、それはひとつの正解だ。」といったんしめます。

それから、その後に続けて達海は「5年間…クラブに大事にされてきたことが…今のお前をぬるま湯にいるような気分にさせてるとしたら、それはクラブに対して裏切りになるとは思わない?」と石浜に問いかける訳ですが、この時石浜は、ハッとしたように何かに気が付くのです。

このセリフに対して、手厳しいという意見もあるようですが、私は同じようにハッとしました。結果を出さなくてはいけない年数在籍していながら、何も貢献していない組織から出ていくのは、裏切り行為…これは、アスリートでもサラリーマンでも同じ感覚になると思います。自分を大事にされてきたことがぬるま湯にいるような気分にさせているといたら、それもまた裏切り行為…なるほど、そういう捉え方は気が付きませんでした。環境への慣れとでも言うのでしょうか、最初はありがたいと思っていたことも、時間の経過や慣れと共に、それが当たり前の感覚に陥って、結果、組織に馴れ合って努力を怠ったり、手を抜かなかったことに対しても手を抜いたりすることに繋がる訳ですね。つまり、それもまた「裏切り」であると…。

奥が深い!(と思っているのは私だけ?)

しかし、達海は石浜に対して、こうも付け加えています。

「俺はお前と一緒にETUで戦いたいし…俺はもっとお前の能力を引き出せるとも思ってる……」「でも、お前がもし、今すぐ厳しい環境に身を置きたいってんなら、それはもうお前の問題だよ、石浜」

達海はちゃんと、石浜の能力を認めたうえで、前述のような話をした訳ですね…更に深さを感じます。

よくサッカー中継でいう「恩返し弾」というのは、もしかしたら、こういったバックボーンがあってこその「恩返し弾」なのかも知れません。

Jリーグも終盤となり、シーズン終了後の移籍の話も出て来る頃となって来ました。今季奮わなかった選手の中から、そんな「恩返し弾」を決める選手が1人でも多く出てくれば、リーグ戦も盛り上がる…そんな風に願っています。(ただし、ジュビロ磐田が負けるシチュエーションでのそれはご勘弁m(__)m)

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