サッカー漫画に限った話ではありませんが、スポーツ漫画というとプレイヤー目線でストーリーが進むものが多いので、「ジャイアントキリング」のように監督が主人公にでもならない限り、監督が話の中に入ってくるシーンは中々ありません。
とは言え、最近のスポーツ漫画は割と監督の描写を多用している作品も多く、選手の操縦方法などでその人自身の個性が見えて、中々面白い印象を受けます。
今回はその一例として、選手をコンバートさせるための説得の仕方についてあげていきましょう。
先ずは、「BE BLUES」の黒部監督(現在武蒼はミルコビッチに変わっていますので、前監督という表記の方が正しいでしょうか?)。レノンをサイドバックにコンバートする際に言った言葉「トップ下のままでもウチで通用するだろうが、サイドバックならお前は日本代表にもなる可能性がある。」(正確ではないかも知れませんが、こんな内容だったと思います)
女子マネージャーのみなさんをも唸らせる素晴らしい説得方法です。こう言われたら言われた方は頑張るだろうし、コンバートも悪い気はしませんよね。黒部監督は教育者でもある(ミルコビッチにも言われてましたね)から、そんな側面をも感じました。
この真逆と言っていいタイプが「アオアシ」の福田監督。アシトをサイドバックにコンバートする際に「お前はフォワードとして通用しない」としていろんなことを言った上に、元々DF枠として考えていたことや、そのことを黙ってセレクションを受けさせていたことまで言い、転向させました。福田監督の場合はユースとは言えプロクラブの監督な訳ですから、らしいと言えばらしいのでしょうか?
実を示して相手を納得させるという手段を見せたのが「フットボールネーション」の高橋監督。話の中で変わった練習方法を取り入れているあたりもかなり個性的ですが、ボランチに拘る選手(名前が出てこなくて申し訳ない)をサイドバックにコンバートさせるにあたって、沖千尋と一緒にプレイさせた上で、沖千尋のいない編成でボランチをやらせ、サイドバック向きであることを知らしめる…回りくどい様ですが、説得させるには効果的な方法ですね。
選手のコンバートひとつ取っても、監督によって大分違いますが、実際のところでは福田監督のようなタイプがやはり多いのでしょうか?