社会に対する鋭い視点。ギャグ漫画家は研ぎ澄ましてる 【レビュー】 磯部磯兵衛物語 〜浮世はつらいよ〜 第40話

小ネタをひたすら

今回は小ネタをひたすら詰め込んできます。表情とかも含めて小さなネタをいくつも入れて来ます。ただこの漫画衝撃的な事に気が付きました。

突っ込みがない

銀魂で言う「新八」、スケットダンスで言う「ヒメ」がいない訳です。だからこんなにユルユルな雰囲気なんですね。ようやく気が付きました。

社会に対する鋭い視点

”うむ人が働いている時間に胸張って遊びに行くというのはなかなか悦で候”

このように磯兵衛が言います。
こういう感覚は多くの人が持っているもので、それおしっかり言語化するというのが素晴らしいと思いました。

とくに、「なかなか悦」が物凄いしっくり来ますね。
とても楽しいとかじゃなくて「なかなか悦」なんです。

ギャグ漫画家は研ぎ澄ましてる

なんかギャグ漫画家は普段から神経を相当研ぎ澄ましているんだろうなと思いました。特にこの作品のような専業ギャグマンガは。
ぼくの考えではギャグ漫画は兼業と専業があります。兼業は『銀魂』や『こち亀』などです。ギャグ以外の要素もあるという意味で兼業です。バトルだったりウンチクだったり感動だったりするタイプです。専業は『磯兵衛』や『すごいよマサルさん』『漫☆画太郎の作品』のようなギャグしかない漫画です。

ギャグ一本釣り

専業ギャグ漫画は、ギャグ一本勝負ですから面白くなかったら読者の中に何も残りません。感動もウンチクも爽快感も萌えも何もありません。なので常に異常に研ぎ澄ましたギャグ感覚が必要だと思います。実際に世の中から専業ギャグ漫画は消えつつあります。

がんばれ磯兵衛

萌えや感動など一切ない一本釣りギャグ漫画磯部磯兵衛。男らしいです。ぼくは応援したいです。がんばれ。

-週刊少年ジャンプ 2014年16号 磯部磯兵衛物語 〜浮世はつらいよ〜 作者:仲間りょう-

””は、集英社「磯部磯兵衛物語 〜浮世はつらいよ〜」 作者:仲間りょう から引用