苗字が一緒だから僕たちは結ばれる運命だったね→は?バカなの? 【レビュー】 斉木楠雄のΨ難 第92話

作者の斜め視点恐るべし

この作品はシュールなギャグを散りばめる作風と言えると思うが今回はかなり冴えていたと感じる。楠雄の父と母はたまたま同姓で、父は二人は結ばれる運命だったと言った。それに対して楠雄は、その理屈だと佐藤さんは運命の人だらけになってしまうと考えた。

苗字が一緒だから僕たちは結ばれる運命だったね

こういう事を言ってるカップルが日本全国にどれだけいるだろうか。理論的ではないにしても本人たちは喜んでいることに対して冷水をぶっかけるような発想。そういうのはシュールで面白い。作者は楠雄に「バカなの?」とまで言わせている。そこがまたキレてるなと感じる。

作中では小さなギャグ

この「苗字が一緒→運命の人→佐藤さんは→バカなの?」の流れは作中ではほんの小さなギャグとして扱われていて非常に贅沢だと思った。おそらくこのギャグの為に父と母の苗字を同じにしたと思う。それにも関わらず大きくは扱っていない。想像でしかないが、作者はどこかでこういう事を言う人と会って「バカなの?」と思ったのではないだろうか?

合理的じゃない運命論をバカにする

主人公が超能力を使うという設定でありながら作者はこじつけ的運命論、例えば占いなども好きじゃないんだろうなと、楠雄に「バカなの?」とまで言わせている以上、多少なりともそういった事を良くないと感じていて目についてしまうタイプではないかと。ほんと、勝手な想像ですけど。

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