『暗殺教室』に学ぶ、教育・子育て論!【2】

 『暗殺教室』に学ぶ、教育・子育て論! 

 現役塾講師の視点で解説します(全5回)

 

 第2回は“溺れる時間”“水泳の時間”(単行本第6巻収録)からです。話のメインの人物は“片岡メグ”です。

  人からよく頼られるメグ。メグ自身も頼られることには慣れています。

 しかし、過去に泳ぎの練習をお願いした“多川心菜”に、「役に立たない泳ぎを教えた償いをしろ」と言われ、それから彼女のテスト勉強につきっきりに。結果成績を下げてしまいました。実際は心菜の自業自得だったのだが、責任感の塊であるメグはこの状況を「私が我慢すれば…」と諦めてしまっています。

 これに殺せんせーはすかさず「いけません!」と警告。ダメ夫と別れられない主婦を例えに、「共依存」の説明をします。依存されることに依存してしまい、依存する側は自力で解決することを止め、依存される側は生活が乱れてしまう。実際に心菜は頼ることに慣れ、メグはE組に落ちているので、どちらも不幸になっています。

 何かにすがったり甘えたりしてしまう人に対して、どう接すればよいか。ここでは、アドラー心理学の「課題の分離」をもとにお話しします。

 「課題の分離」とは、自分の課題と相手の課題を分けて考えることを指します。過干渉を防ぎ、円滑な人間関係を送るヒントになる考え方です。これは教育にも応用できます。

 例えば、「勉強ができない」子どもを見かねて、勉強を見たり問題を作ったりする―。それが子どもの力になると思って実行します。ただ、その効果は親の労力に見合わないことが多いです。考えられる理由として、

①親と子どもの熱意がリンクしていない

②親が用意した課題をこなせばよいと、テスト勉強の本質を見失う

 この辺りが挙げられます。①は課題の分離ができていないため起こります。本来勉強を頑張る必要があるのは子ども自身なのに、親ばかりが力が入ってイライラしてしまうのです。②は共依存の恐れがあります。子どもは親の出す課題を待ってやればいい。親は課題を用意してやらせれば一安心。成績アップしなくても「やることはやった」と、奇妙な達成感に満足してしまいます。

 こうした状況から脱却するべく、親がすべきことは「何もしないこと」です。

 勉強しないと困るのは自分自身―。まず子どもがそこに気づき、自分が何かをすること、そこが出発点なのです。とはいえ、どういう勉強をしたらいいか分からないという壁にぶつかるかもしれません。そこで子どもが「どうしたらいいかな」とアドバイスを求めてきたら、そこで初めて親がアドバイスをしてあげましょう。親としては一つの試練のように感じるかもしれません。中々行動に移さない様にイライラしても我慢です。

 テスト勉強は「点を取る」ことが全てではないと私は考えます。塾講師としては、お金を頂いている以上点数を伸ばすことは一つの使命ですが、それ以上に「目標達成のためにどうすればいいか」を試す絶好の機会が定期テストです。それを、親がテスト勉強計画を管理したり、子どもがそれに頼ったりしては自立心が芽生えません。塾の「万全のテスト勉強スケジュール」という「この授業受ければ安心」みたいな謳い文句も私は好きではありません。自分の課題と認識し、自分で試行錯誤する。これが必要です。

2020年の教育改革で、「自分で考え・表現する」「主体的・対話的で深い学び」(アクティブラーニング)が求められています。自分で考える力はこれまで以上に注視されます。

 漫画の話に戻ると、殺せんせーのアドバイスがとてもベストでした。

 「彼女(心菜)が自力でできるようになればいい」「あえて厳しく手を離すべき時もある」とメグに言いました。結果、心菜はメグに頼る必要がないレベルに成長し、できる喜びという頼る以上の喜びを得ました。メグも心菜につきっきりにならず、どちらも良い方向に向かいました。

  子離れできない親御さんや、部下のフォローしっぱなしの上司等、参考にしてみて下さい。

 

 次回は“竹林孝太郎”です

 

(そのかわ ゆうじ)

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