【レビュー】 紅殻のパンドラ -GHOST URN- 漫画:六道神士 原案:志郎正宗

漫画:六道神士
原案:志郎正宗
ジャンル:近未来ファンタジー
特色:ロボット 紛争 微ギャグ 弱下ネタ 萌 ほのぼの

近未来の高度に発達した情報ネットワークが世界を覆い始める一方、紛争や災害で政治経済が混沌とした時代が背景です。

 全身義体の主人公、七転福音(ななころびねね)が、舞台となる人造リゾート島に向かう船の上で、実業家のウザル・デリラという女性と出会うところから物語が始まります。

 この島で、ウザルを狙った大規模テロが発生し、福音はそれに巻き込まれていきます。

 その中で、福音はウザルの所有する戦闘アンドロイド、クラリオンのおなかにある端子に接続する事で、「パンドーラ・デバイス」にアクセスし、スキルを使う事ができるようになります。

 このスキルをどう活かすかがカギとなりますが、福音自身はこの能力を使う事にためらいや引け目を感じていきます。

 この先の福音の成長が気になる漫画です。

本来なら世界征服くらいできそうな能力なのですが、ほんわりした福音の性格のおかげで秩序は保たれています。

また、福音はクラリオンを溺愛していて、福音を守るように命令されたクラリオンの反応との差がいい萌えっぷりです。

福音とクラリオンの身元引受人となった崑崙八仙拓美(ころばせたくみ)も面白い萌えキャラです。

幼い外見ですが、電脳マーケティングを牛耳る崑崙八仙財団の総帥で、大企業が名前を聞くだけで全力で媚びる実力者です。

この媚びる様は、六道氏の十八番で私は好きです。

他にもウザルを裏切ってぼこぼこにされる、笑えるくらいに可哀想な部下の女の子たち。

事件を報道してて巻き込まれる、イケイケ新人レポーターのブリ○○・○ー○○○(いつも名前を全部言わせてもらえない)の無駄な努力など、サブキャラクターも魅力です。

この作品の原作者は志郎正宗氏です。

攻殻機動隊など、近未来のロボット世界では有名な漫画家が、なぜか六道氏に漫画を書いてもらっている異色の漫画です。

巻末に志郎氏が書いたラフイラストがあるのですが、六道氏は単行本収録の場で初めて見ると言う裏話が載っています。

志郎氏のラフ六道氏の漫画ギャップも楽しめますので、ぜひ読んでみてください。

この記事は黒羽様の許可を頂いて転載しております。
この記事の作者:黒羽様
転載元URL:黒羽コミックレビュー 
黒羽様の最新の記事は上記URLをクリックください。