サッカー漫画考察 「ジャイキリ」に見る地方クラブのデメリットとメリット

「ジャイキリ」でETUから甲府へ移籍した石浜。単行本の40巻にて、甲府に移籍してからETUがいかに恵まれたクラブであるかを、延々と語っています。

地方クラブは、「選手の年齢層が高く、レンタルで来てる選手が多い」こと、「若手で有望株の選手が育ってきても、すぐ他のクラブに買われてしまうのが現実」であるがゆえに、「だから代表クラスの選手が長く活躍することはあり得ない」…つまり「引き留めておくだけの資金がない」という現実を語っています。

その資金面においても、「でっかい企業の後ろ盾のない分、地元の小さな会社やお店が、お金を出し合ってクラブを支えている」ゆえに「ホームスタジアムにスポンサーの看板が多く並んでいる」現状、東京や大阪のような大都市圏のように、人が多くスタジアムへの集客がしやすい場所とは違い、中々集客のしにくい現実など、淡々と元チームメートの清川に語っています。

大きな企業、スタジアムへ足を運ぶ観客…そう言ったものは、確かに地方都市よりも第押しの方が、確率的には多くなります。ましてや、ここ最近の東京への一極集中化へ拍車の掛かった状況ですと、余計そのように感じたとしても、仕方がないのかも知れません。

また、石浜はこうも語っています。

「クラブとしての規模は小さくても、スタジアムの看板数が物語っているように、沢山の人達が多くの情熱をもって支えてくれてて、色んなクラブを渡り歩いてきたような選手たちが、もう一度ここで輝こうと、必死になってサッカーに取り組んでる。」「俺はここでなら、純粋にプロサッカー選手としての喜びを感じられる」と…。

なるほど、地方クラブは大都市に本拠地を置くクラブに比べて、クラブとサポーター、地域の人達との距離が近い感じがします。それ故に、「おらが町のクラブ」が試合に勝てば自分のことのように喜び、町中で選手に会えば、自分の知り合いの如く声を掛ける、そんなこともある訳ですね。とはいえ、「後がない」ことを感じている選手たちは、熱意を持って努力をしている…地方クラブの良い点であり、地元に愛される所以でもある訳ですね。

現在のJリーグは、J1に18クラブ、J2に22クラブ、J3に14クラブ(J1のU-23チームは除く)が所属しており、その約半分は地方クラブといっても過言ではないでしょう。そんな地方クラブが、恵まれた大都市圏のクラブを撃破する、リアルな「ジャイアントキリング」こそ、これからの日本のサッカーを、そして日本という国そのものを盛り上げていく原動力となる、そんな予感がします。

 

追記

そう考えると、元々サッカーが盛んな地盤のあった静岡県のクラブチームは、地方クラブの中でも恵まれている方なのかも知れませんね。あくまで推測ですが…。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です