『暗殺教室』に学ぶ、教育・子育て論!【5】

『暗殺教室』に学ぶ、教育・子育て論!

現役塾講師の視点で解説します(全5回)

 

第5回は“完璧の時間”“生かす時間”(単行本第15巻収録)“涙の時間”(単行本第21巻収録)からです。

話のメインの人物は“殺せんせー・浅野學峯(理事長)”です。

 理事長が私塾を開いてから今に至ったまでの回想シーンから始まります。そこで語られる彼の教育論は実にすばらしいものです。

「異なる良さを伸ばす」「誰しも欠点はある。それぞれをケアして、社会で長所を発揮できる人材を育てる」等々…。

しかし、教え子がいじめを苦に自殺―。そこから理事長は「強者でなければならない」との教育論に変わりました。

それほど教え子と真剣に向き合ったのでしょう。自責と後悔の念が彼を変えました。しかし、強者であることだけが目標では、結果をひたすら求め、強者になれなければ絶望する。落ちこぼれになることを恐れ、もがく。そういった息苦しい生き方を招きかねません。

では殺せんせーならどう考えるか?ある時、こう生徒に伝えてます。

「理不尽な事が世の中にあるのは当たり前。それを恨んだり諦めているヒマがあったら、楽しんで理不尽と戦おう」

理不尽や不遇の中で過ごしたE組は強いです。理事長が与えた環境と、殺せんせーの指導が重なって、たくましく成長しました。

これからの子どもたちは、より激動の世の中を生きることになります。例えば、「2011年度にアメリカの小学生に入学した子どもたちの65%は、大学卒業時に今存在していない職業につくだろう」と言われています。日本でも同じようになると考えていいでしょう。

先輩たちの足跡を辿る、マニュアル化された仕事、そういったものが無くなる世の中になります。理不尽な要求や立場も増えることと思います。

だからこそ、「思い通りにいかない経験」を積むことも教育に必要です。つい良い環境や体験ばかりを与えたくなりますが、体に色々な栄養が必要なように、苦い経験も欠かせません。

お母さんも先生も、子どもが自分で考えたり悩んだりする「モヤモヤした時間」を与えていますか?

 

全5回の『暗殺教室』に学ぶ、教育・子育て論は以上です。

記事を1つでも読んでいただけたなら、または参考にしていただけたなら幸いです。

 

 

(そのかわ ゆうじ)

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