大長編ドラえもんに見る現実と非現実と冒険

大長編ドラえもん。映画用に書き上げられた単行本一冊に及ぶ長編である。もちろん作者は藤子F不二雄だ。 作品の特徴として、まずは、ご近所、日常から始まる。それが何かの拍子で非現実と混ざり合う。大抵は、ドラえもんの秘密道具がスタートだが、宇宙からの侵略者だったり、隠された陰謀があって、それが顕在化する事も多い。

様々な意見があるだろうが、大長編ドラえもんの最大の面白さは、現実と非現実が重なる部分だ。それは鉄人兵団で鏡の世界の中、のび太たちがスーパーや本屋、おもちゃ屋を無料で利用する瞬間であったり、”のび太の魔界大冒険”で”もしも電話”を使った次の日の魔法の世界だったりする。そこで、読者は日常から非日常に迷い込む。そして次に待っているのは冒険だ。日常から直接、冒険に入ってしまうと読者はおいていかれてしまう。非日常、しかも夢のような、そういった世界を挟むことによって読者は素直に冒険に旅立てる。しかも巧妙な事に作者は冒険に旅立った後も読者を現実に何度か引き戻す事もある。

”のび太の大魔境”では、ジャングルを旅しながら夜にはどこでもドアで家に帰るという行ったり来たりを演出しているし、”魔界大冒険”でも一度家に戻る。 この演出によってのび太たちの冒険は現実の延長にあるように感じられて、ワクワク、ドキドキ、あるいは恐怖を読者に強く与えうる。 大長編ドラえもんは、いろいろな視点を持てるような大人になってから読むと、更に楽しめる。

総合。まんが発行部数ランキング

まんがの発行部数ランキングです。

1位はさすがにワンピース、2位はドラゴンボールです。 この中で個人的に意外だったのは美味しんぼ、金田一少年の事件簿、名探偵コナンです。 横山光輝の三国志は実は凄いですね。1巻あたり100万部以上売れています。

順位 タイトル 総発行部数

1位 ワンピース 27000 万部

2位 ドラゴンボール 23000 万部

3位 ゴルゴ13 20000 万部

4位 ブラックジャック 17000 万部

5位 ドラえもん 17000 万部

6位 こち亀 15000 万部

7位 名探偵コナン 14000 万部

8位 スラムダンク 12000 万部

9位 ナルト 12000 万部

10位 美味しんぼ 11000 万部

11位 鉄腕アトム 10000 万部

12位 タッチ 10000 万部

13位 北斗の券 10000 万部

14位 金田一少年の事件簿 9000 万部

15位 キャプテン翼 8000 万部

16位 サザエさん 8000 万部

17位 はじめの一歩 8000 万部

18位 るろうに剣心 7000 万部

19位 ブリーチ 7000 万部

20位 三国志 7000 万部

21位 ハンターハンター 6000 万部

22位 花より男子 6000 万部

23位 キン肉マン 6000 万部

24位 ジョジョの奇妙な冒険 6000 万部

25位 H2 5000 万部

26位 幽遊白書 5000 万部

27位 GTO 5000 万部

28位 ダイの大冒険 5000 万部

29位 らんま1/2 5000 万部

30位 グラップラー刃牙 5000 万部

31位 ろくでなしブルース 5000 万部

32位 ドカベン 5000 万部

33位 ガラスの仮面 5000 万部

34位 バガボンド 4000 万部

35位 テニスの王子様 4000 万部

36位 クレヨンしんちゃん 4000 万部

37位 BE-BOP-HIGHSCHOOL 4000 万部

俺の悩み小さいなぁと思える様になる漫画

漫画というのは壮大な話が多くて大抵日常的な悩みは比較すれば小さな事になりがちですが、その中でも悩みが軽くなる様な作品を集めてみました。ポイントは日常があるマンガです。日常があって、登場人物たちも、日常的な悩みを持っている方が共感しやすくなります。逆にドラゴンボールくらい突き抜けると作品は作品、現実は現実となってしまいがちです。それは、それで癒される人がいると思いますが。小さな日常的な悩みでの共感からの、大問題解決。

銀魂
この漫画は見事に日常の小さな悩みから大きな社会的な問題に移行するという流れができています。 例えば主人公は糖尿病だったり、天然パーマで悩んでいます。バトル、ギャグマンガなので共感さえできれば後はスカッとします。

ブラックジャック
難病によって生きる気力を失った患者がよく登場します。そういった患者にブラックジャックが生きる気力を与えるという心の治療のパターンの話が多数あり、それに勇気をもらえると思います。

プラネテス
未来の日常を描いた作品。仕事に対する不満や不安に共感できる、それでもなお、主体的に進んで行く登場人物たちをみて、スッとする感じが味わえる。

 

ワンピースが100巻まで続けられる理由

一昔前に比べて随分と漫画の長期連載化が進んでいます。

例えばワンピースは既に70巻だし、ナルトもブリーチも50巻を遥かに超えて連載が続いています。 これはジャンプが人気漫画を継続させるノウハウを持ったからだと考えられます。

例えば一昔前のヒットまんがを振り返ると、ドラゴンボール42巻、スラムダンク31巻、幽遊白書に関しては19巻です。更に振り返ると社会現象だったといっても過言ではない北斗の拳ですら27巻です。そしてジャンプは人気連載が終わるたびに発行部数を落として来ました。そこで人気連載は終わらせないようにしたいわけです。しかし北斗の拳のラオウとの宿命の対決は15巻です。そしてそのあと無理やり連載を続けさせるわけですが話が盛り上るはずもなく、用意していた伏線もなく、何故か急にラオウの兄が出てきたりする無理のある展開に人気が急落します。これはセイントセイヤの12宮殿編が終わったあともそうでしたし、人気まんがでも最初に用意していた”第一部”的なものが終わると人気が急激に落ちるということを免れませんでした。

同じパターンでしたがドラゴンボールはフリーザ編のあとも人気が続きました。スラムダンクも最初から用意されていた仙道率いる綾南との戦いが終わっても人気を維持できました。しかし物語的には、そこからもう一度盛り上げるのは非常に無理のある事でした。両作品とも、もう一度盛り上げられたのは作者の力量と言うしかありません。しかしそれでも無理しては続かずドラゴンボール、スラムダンク、幽遊白書などが相次いで連載終了。それぞれ物語的に終わるしかない所まで行き着いて終わるべくして終わりました。

その後始まったジャンプのヒット漫画はそういった物語上の行き詰まりを生み出さないように工夫されています。シンプルに言えば、1巻、2巻あたりで出てきた終生のライバルとの決戦は最後までしないという事です。ワンピースで言えば、憧れであり目標であるシャンクス。70巻まで来ましたがシャンクスは未だに遥かに遠い存在です。ナルトで言えばサスケ。ライバル関係から初めて最後の敵になるのか、はたまた味方になるのかという構造です。
ハンターハンターは、更に巧妙でヒソカというキャラクターを立てて起きながらもジンの存在を常に匂わせていました。ハンターハンターは現在の展開を見ると終わりに近いのかもしれません。物語的には、少し難しくなってきています。キルアがサスケのように最後の敵になるのも無理があるでしょう。

もし北斗の拳が2000年代に連載していたらラオウとの決戦は50巻以降になったでしょう。ジャンプ以外でも、このもったいぶりの技法を効果的に使っているのは、はじめの一歩です。宮田と一歩はどうしても戦えない。雑誌での掲載順位が下がって来ない限りは実現しないと思います。ブリーチはドラゴンボール方式で一つ一つ話がきれいに終わるので続けるのがきついモデルです。ルフィがシャンクス越えしてワンピースが終わるとしたら、ルフィの実力がシャンクスに追いつかないといけません。現在のルフィの実力をシャンクスに対して20%程度だと仮定したらあと5倍の時間=巻数が必要だと考えて350巻くらいまで時間が必要かもしれません。連載開始から16年なので5倍の時間というと、80年で、すでに20%までは来ているので残り64年です。健康に気をつけて長生きしよう。

 

進撃の巨人が描く原初の高揚

どんどん面白くなって行く進撃の巨人。
その面白さの源は何かを考えて見ました。

進撃の巨人には巨人という人間の天敵が出て来ます。それは非常に巨大な存在でなかなか人間は勝利することが出来ません。そこに知恵と勇気で挑むというのがこのまんがの大きなテーマの一つです。人間の捕食者は、現代では既に存在しません。例えばサメや熊に襲われる事故はありますが、それは事故であり日常ではありません。しかし人間が誕生してから、原人の頃かもしれませんが、熊や虎が天敵だった時代があったはずで、その時から人類は知恵と勇気で動物たちに勝利して来ました。

進撃の巨人は、そういった人類の原初の高揚を呼び起こすから、これほど面白いのだと思います。

 

寄生獣、進撃の巨人が好きならきっと楽しめる

進撃の巨人で描かれる人間の天敵、巨人との戦い。人類との天敵との戦いを描いた名作を紹介致します。

寄生獣  作者:岩明均


舞台は、現代、主人公は高校生、どこからか、飛来した蛇のような生物が一部の人間を乗っ取り、その人たちは頭が自在に変形する化け物になる。そして人間を主食として食べ始める。人間の営みが地球や他の生物を破壊していて、エコロジー意識が強まって来た時代に生まれて一歩先まで考えさせる作品です。

 

坂本龍馬が登場する漫画

坂本龍馬。日本人が好きな歴史上の偉人で常に一位か二位にいるのが坂本龍馬です。 その坂本龍馬が活躍する漫画を集めてみました。

『おーい竜馬』、まずは定番。これを読めば竜馬の活躍はほとんど分かります。もちろん漫画としても面白く、 特にチャンバラはあずみの小山ゆうだけあって素晴らしいです。土佐の差別の中で育った竜馬の葛藤と、志によって育った環境からの影響を乗り越える姿は勇気を与えられます。

『陸奥圓明流外伝 修羅の刻』(画:川原正敏)個人的に一番好きなのは、この作品の坂本龍馬です。竜馬像をうまく解釈し活き活きと描いています。 坂本龍馬を知らなかった子供の読者に坂本龍馬を知らしめた功績も大きいかも知れません。画も雰囲気も素晴らしく幕末という青春活劇をうまく表現しています。

『JIN-仁-』(村上もとか)上述の作品と同じで、幕末人物+架空の主人公というパターンです。幕末は西欧技術への恐怖と憧れが起こしたという側面もあり、 現代医学という最先端の道具を持った主人公が活躍するというのは発明的な面白さです。設定の時点で面白いに決まっている作品。ちなみに作者は”六三四の剣”の村上もとか。

そのほか坂本龍馬が活躍する漫画 『雲竜奔馬』(みなもと太郎) 『お〜い!竜馬』(作:武田鉄矢、画:小山ゆう) 『坂本龍馬』(黒鉄ヒロシ) 『坂本龍馬』(作:山岡荘八、画:横山まさみち) 『龍馬へ』(むつ利之) 『人斬り龍馬』(石川雅之) 『天翔の龍馬』(作:梅村真也、画:橋本エイジ) 『龍馬滾ル!』(原作・北大路龍星、漫画・かたやままこと)※ヤングアニマル連載・不定期連載 『風雲児たち』(みなもと太郎) 『陸奥圓明流外伝 修羅の刻』(画:川原正敏) 『JIN-仁-』(村上もとか) 『サムライガン』(熊谷カズヒロ)※ただし「坂本龍馬」であることは一切言及されない。アニメ化に際して初めてその名が語られた。

 

ジャンプ歴代バトルまんが発行部数 ベスト10

ジャンプといえばバトル漫画です。
そこで発行部数のランキングを作ってみました。連載中の作品もありますので変わる可能性もあります。

10位 幽遊白書 約5000万部
10位 ダイの大冒険 約5000万部
7位 キン肉マン 約6000万部
7位 ジョジョの奇妙な冒険 約6000万部
7位 ハンターハンター 約6000万部
6位 るろうに剣心 約7000万部
5位 ブリーチ 約7000万部
4位 北斗の拳 約1億部
3位 ナルト 約1億2000万部
2位 ドラゴンボール 約2億3000万部
1位 ワンピース 約2億7000万部

やはり1位はワンピースでした。ドラゴンボールは世界発行部数累計では3億8千万部という話もありますが日本国内ではワンピースが1位という結果です。 ドラゴンボールが現れるまでは北斗の拳とキン肉マンがジャンプバトル漫画の完成系でしたがその後のジャンプ最盛期にはドラゴンボール、るろうに剣心、幽遊白書、ダイの大冒険が同時に掲載されていました。予断ですが同時期にスラムダンクも連載していました。
現在では長期連載が多くブリーチ、ナルト、ワンピースどれも50巻を超える長期連載となっています。部数も伸びやすい傾向が出ていますが、単調になりがちだったり新しいファンの獲得が難しくなる傾向もあると思います。例えば現在回収している伏線は10年前に張ったものだったりするわけです。ちなみに1位、2位はバトル漫画に限らず全ての漫画の発行部数1位2位でもあります。

単行本の巻数が多いほど上位にランクされやすいのも事実なので、 単行本一冊あたり平均何部売れたのかというランキングも作ってみました。

 

単行本一冊あたり一番売れた漫画は?意外な順位にびっくり。計算方法は総発行部数÷巻数=?

単行本一冊あたり何部売れたのかをランキングしました。計算方法は、その作品の総発行部数÷巻数です。したがって作品ごと、一巻あたりの平均発行部数となります。 データはいろいろな所から拾ってきたものなので正確ではないですが、傾向は出ています。
ちなみに漫画の発行部数1位の作品はワンピースです。2億7千万部で70巻です。その場合一巻あたり386万部です。 300万人くらい集めている人がいるのかもしれません。 当然昔の名作のほうが有利に働く数字となります。

 

総発行部数÷巻数=1冊あたりの売上。の計算式で

一冊あたり売上げ順に並べてみました。

 

順位  1冊あたりの売上げ  総発行部数  巻数

1位 680 万部 ブラックジャック 1億7000 万部  25 巻

2位 548 万部 ドラゴンボール 2億3000 万部 42 巻

3位 476 万部 鉄腕アトム    1億部                  21 巻 復刻版

4位 387 万部 スラムダンク   1億2000 万部 31 巻

5位 386 万部 ワンピース    2億7000 万部 70 巻

6位 385 万部 タッチ       1億部       26 巻

7位 378 万部 ドラえもん      1億7000 万部 45 巻 巻数はてんとう虫コミックスのみ

8位 370 万部 北斗の券             1億部                27 巻

9位 294 万部 H2                         5000 万部 17 巻

10位 290 万部 金田一少年の事件簿 9000 万部 31 巻 文庫版

11位 263 万部 幽遊白書            5000 万部 19 巻

12位 250 万部 るろうに剣心      7000 万部 28 巻

13位 216 万部 キャプテン翼      8000 万部 37 巻

14位 200 万部 GTO                    5000 万部 25 巻

15位 188 万部 ナルト                  1億2000 万部 64 巻

16位 188 万部 ハンターハンター 6000 万部 32 巻

17位 178 万部 サザエさん           8000 万部 45 巻

18位 177 万部 名探偵コナン      1億4000 万部 79 巻

19位 162 万部 花より男子           6000 万部 37 巻

20位 143 万部 キン肉マン          6000 万部 42 巻

21位 135 万部 ダイの大冒険      5000 万部 37 巻

22位 132 万部 らんま1/2             5000 万部 38 巻

23位 119 万部 グラップラー刃牙 5000 万部 42 巻

24位 119 万部 ゴルゴ13               2億部 168 巻

25位 119 万部 ろくでなしブルース 5000 万部 42 巻

26位 119 万部 ブリーチ                 7000 万部 59 巻

27位 117 万部 三国志                   7000 万部 60 巻

28位 114 万部 バガボンド           4000 万部 35 巻

29位 104 万部 ドカベン               5000 万部 48 巻

30位 102 万部 ガラスの仮面      5000 万部 49 巻

31位 101 万部 美味しんぼ          1億1000 万部 109 巻

32位 95 万部 ジョジョの奇妙な冒険 6000 万部 63 巻

33位 95 万部 テニスの王子様     4000 万部 42 巻

34位 80 万部 クレヨンしんちゃん 4000 万部 50 巻

35位 83 万部 BE-BOP-HIGHSCHOOL 4000 万部 48 巻

36位 81 万部 こち亀                     1億5000 万部 185 巻

37位 78 万部 はじめの一歩        8000 万部 103 巻

 

さすがにまんがの神様、手塚治虫が強い。ブラックジャックが圧倒的に一位で鉄腕アトムが三位です。
それ以外で見るとドラゴンボールが強く1巻あたり500万部を超えます。 300万人くらい集めている人がいたのでしょうか?
スラムダンク、ワンピースと続きます。このままワンピースが失速しないで続くなら確実にスラムダンクは超えそうですが、 この計算方法は連載中のまんがには結構不利です。人気が下火になっても連載が続くようだと発行部数が減少し一巻あたりの売上げとしては減るからです。 完結している漫画は増えるだけです。そういう意味で連載中の漫画で10位以内に入っているのはワンピースだけなので、このランキングの中でも特別な漫画といえます。頂上決戦のようなテンションを維持して更に部数を伸ばして欲しいです。
タッチってそんなに凄いんだという感じでワンピースの次に入っています。ドラえもんはさすがに国民的なまんがです。 この計算方法の方が総発行部数よりも漫画の人気度を測るには正しいかもしれませんが、もっと突き詰めていくと総発行部数/ページ数とかのほうがリアルかもしれません。 1枚あたり何人に読まれたのか、という指標です。
ちなみに一巻あたり100万部を超える漫画は寄生獣やデスノートなど意外と多くありますが、今回の集計では総発行部数4000万部以上で絞ってしまいました。