【レビュー】 ヒカルの碁 漫画:小畑健 原作:ほったゆみ

僕が急に囲碁を再開したのには、理由があるのです。最近「ヒカルの碁」という少年マンガに夢中になっているからです。このマンガの影響で小・中学生の間で囲碁がブームになったと聞きました。またこのマンガの主人公は、進藤ヒカルという小学生なのですが、実は彼は全く囲碁など知らない子供でした。それがある日、祖父の家の屋根裏部屋で古い碁盤を見つけたのですが・・・・その時に平安時代の名人「藤原作為」の亡霊(といってもとてもハンサムでチャーミング)にとり憑かれてしまうのです。
 初めのころはヒカルにとり憑いた「作為」がヒカルの体を借りて碁を打ちます。そして囲碁界の最高峰である、「塔谷名人」の長男であり、天才小学生「塔谷アキラ」を簡単に負かしてしまうのです。名もないど素人のヒカルに打ちのめされたと錯覚したアキラは、もちろん「作為」の存在などは知るよしもなく、その後ヒカルを追いかけることになります。
 一方初めは囲碁に興味を示さなかったヒカル自身も、アキラを知ってからは、次第に囲碁にめざめてゆき、プロをめざしていくというお話なのです。 原作は女性なので、ちょっと少女マンガ風の味もしますが、とにかくス卜ーリー展聞が変化に富んでいて、楽しいし、なんといってもキャラがどれも個性的で魅力に溢れているので、あっという間にコミック25冊+別巻2冊を読破してしまいました。
 最終回の終わり方には消化不良感が残った人が多かったかもしれませんね。しかし僕は、余韻を残したまま、読者の心にヒカルの末来を託した『著者の良心』を買います。また最後にヒカルが言った『遠い過去と遠い末来を結ぶため』という言葉には痛く感動しました。まるで作為が一瞬甦ったように感じたからです。
 ちなみにこのマンガは、一応女流プロの監修つきですが、原作者がほとんど囲碁を知らない女性のためか、
棋符や囲碁技術の解説場面はほとんどないので、囲碁の解説書的な目的で購入しても全く役に立ちません。 逆に言うと、囲碁を全然知らない人でも、判りやすく楽しく読むことが出来るということになるのですね。

 

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【レビュー】 遥かな町へ 作者:谷口ジロー

48歳の会社員中原博史は、京都出張が終わって、真直ぐに東京の自宅に帰るつもりだった。ところが無意識のうちに、フラフラと故郷・倉吉へ向かう特急列車に乗ってしまう。そして変わり果てた倉吉の街中を、トボトボと歩いているうちに、いつの間にか亡き母の菩提寺へ来てしまうのだ。そして亡母の墓前で、昔のことをあれこれと考えていた。彼の父は彼が中学生のときに、母と自分と妹の三人を残して、突然謎の失踪をしてしまったのだ。その後二人の子供と体の弱い祖母を抱えて、母は一人で夢中になって働き、子供達が独立するのを待っていたかのように、過労のため若くして亡くなってしまったのである。
 母の墓前で昔のことを思い出しながら、うとうとして気がつくと、博史は心と記憶は48歳のまま、14歳の中学生に変身していたのだ。信じられないことだが、町に戻るといつの間にやら、そこは懐かしい34年前の故郷の風景に戻っていて、無くなってしまったはずの実家も復活しているではないか。もちろん家には父も母も祖母も妹もいた。
 つまり34年前の自分の体の中に、48歳の自分の心が、タイムスリップしてしまったのである。
 この手の展開はケン・グリムウッドの『リプレイ』と全く同じ手法である。ただ『リプレイ』の場合は、未来の記憶を利用して博打や株で大儲けし、美女を思いのままにしたり、という派手な展開であった。そしてある年齢に達すると、再び青年時代に逆戻りを何度も何度も繰り返すのだ。
 本作『遥かな町へ』は小説ではなくマンガであるが、『リプレイ』のような派手な展開や繰り返しはなく、じっくりと、ほのぼのとしたノスタルジーを喚起させてくれる大人向けの作品なのである。中学生に戻った博史は、実務で鍛えた英語力と落ち着いた雰囲気で、高嶺の花だった同級生の長瀬智子に好意を持たれて、彼女とつき合い始めるようになる。
 そして優しく美しい母、働きもので誠実な父、明かるくオテンバな妺、父母の巡り合いを知っている祖母達との、懐かしい生活が続くのだった。そんな楽しい中学時代を過ごしていくうちに、いよいよ父が失踪した日が近づいてくる。
 人は皆、もう一度人生をやり直せたらと、考えたことが必ずあるに違いない。でもそれは現在の記憶を持ち続けると言う事が条件だろう。そうでなければ、結局は同じ事を繰り返すだけで、全く意味がないからだ。
 しかし赤ん坊のときから、以前の記憶を持ち続けていたら、きっと化物扱いされるだろうし、自由にならない身体にイライラしてしまうに違いない。だからこの手の話では、青年時代あたりに戻るのであろう。
 もし自分も同じように、現在の記憶を持ったまま過去に戻るとしたら、どうしようか・・・だがそれは無しにしたい!。古い懐かしい思い出は、美しく改竄されたまま、そっと心の中にしまって置きたいし、再びふり出しに戻って生きてゆくことが、とても面倒な年令になってしまったのである。

 

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【レビュー】 バガボンド 作者:井上雄彦

 「天才バカボン」みたいで、言い憎いし奇妙なタイトルである。外国語で『漂流』というような意味らしい。 原典は吉川英二の『宮本武蔵』であり、吉岡道場へ辿りつく迄は、ほゞ原作に忠実だったが、その後かなり独自のアレンジを加えているようだ。
 大きな話の流れは変わらないのだが、武蔵以外の主な登場人物のストーリーを、かなり時間をかけて掘り下げ、作者独自の解釈を加えて面白く描いている。
 後半は、なんとなく作風が「平田弘史」や「白土三平」に似てきたようである。とりあえず第1章の1~20巻まで、一気に読了してしまった。
 この時点では、まだ佐々木小次郎も武蔵と戦っていないし、有名な吉岡一門との一乗寺下り松の決闘にも行きついていない。
 まだまだ先は長く、人気絶調なのに長期間休載されていたが、先ごろ構想新たに、第2章として雑誌掲載が再開された。さっそく21~22巻を読んだばかりだが、やっと吉岡一門との戦いの火蓋が切って落とされた。この調子だと一体あと何年間、何巻位迄続くのだろうかと気がかりである。

 

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【レビュー】 最終兵器彼女 作者:高橋しん

 タイトルからしても、仰々しくとてもユニークである。しかし本当に彼女がとてつもない最終兵器なのだから仕方ない。ところでどうして彼女「ちせ」が、最終兵器となったのか?
 彼女はサイボーグなのか?宇宙人なのか?敵とは一体何物なのか?国連軍はどうして力がないのか?そんな謎は一切明かされないどころか、話にさえ出てこないのが不思議というか、不自然で不親切ある。
 この作者の絵は、線が異常に細く、ラフ画のようなタッチなので、非常に見難いのだが、この独特なしんみりとした画風が、どことなく味わい深い感もある。ただシリアスな絵とギャグぽい絵が、煩雑に入れ替わるのが、かなりうざったい!。
 背景は『エヴンゲリオン』と似ている部分もあるが、この作品は「恋愛」に特化しているので、「戦い」そのものに期待してはいけない。
最近映画化されたようだが、あっという間に終了してしまい、もうすぐDVDが発売されるという。・・どうも最近、安易にコミックが映画化されている傾向だが、ほとんどの作品が評判悪いねぇ。まだ観ていないが、本作の映画もそのようだね。

 

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【レビュー】 デスノート (コミック) 漫画:小畑健 原作:大場つぐみ

 絵は『ヒカルの碁』の小幡健で、いつもながら非常に丁寧で綺麗な絵である。その関連性とは言わないが、この『デスノート』は、キャラの設定や全体的な構成が『ヒカルの碁』と共通している部分が多いよね。
 例えて言えば、両方とも原作ものだということ。ヒカルには、藤原作為という幽霊が憑いていたが、ライトにはリュークという死神が憑いていること。
 またライトには、Lという天才的ライバルがいるが、ヒカルにもアキラというやはり天才的ライバルが存在したのだ。
さらには、双方とも大人が読んでも、全く違和感がなく、異例の大ヒットを遂げている。また皮肉なことにラストが無理やり書かされたような、中途半端なエンディングであることも同じだ。
  『ヒカルの碁』の原作者は、「堀田ゆみ」という女性であり、『デスノート』のほうも、やはり「大場つぐみ」という新人女性なのである。しかしこれだけの大作を、新人女性が書けるはずもなく、実は大物作家の偽名だという噂もあるようだ。
前述した通り、二つの原作に共通点が多過ぎることを考えると、『大場つぐみ』と『堀田ゆみ 』は同一人物なのかもしれない。
 では何故偽名を使う必要があるのだろうか。あくまでも私の勝手な推測だが、当初の企画は編集部から出され、それを堀田氏に依頼したのではないか。しかし堀田氏自身は、大量殺人を正当化したような作品を書くことに抵抗があり、照れ隠しで『大場つぐみ』と名乗ったのかもしれない。 
 ことの成り行きはどうでもよいとして、とにかくこの作品がこれほど大ヒットし、映画化されるとは誰も想像しなかったに違いない。
 「死神が落したノ一トに、顔を知っている者の名前を書くと、書かれた者は死ぬ」という、一見誰にでも考えられそうで、かつ荒唐無稽なアイデアは、編集部員が考えたのだろう。しかしその単純な発想に複雑なルールを絡ませ、ミステリー小説のような緻密な心理描写を綴ったことが、大成功の原因だと考えたい。
 もしこうしたら、ああするし、こうしなければ、あれをああする。あれがああ出来なければ、そうこうするが、そうこうしても相手が反応しなければ、その逆も考える。などなど作者にしか分からないようなことまで、細かく考え抜いて伏線を張る用意周到な主人公ライトとライバルL・・。
 ある意味開き直ったような、神がかりの推理合戦が展開するのだ。少なくとも「L編」まではこれで良かった。そしてLが絶対的に知り得なかったことで、ライトに敗れたことも納得出来るはずである。だから本来の流れからすると、ここは「L編」で終るべきであったのだ。
 ところがそれでは正義(何が正義か悪かの判断は難しいが、とりあえず法律上の正義としておこう)が悪に敗れることになってしまう。しかし少年誌に掲載している関係上、そうした終わりかたをする訳にはゆかないのも碓かである。
 それで無理やり「ロス編」を作ってしまったのだろう。(当然大ヒット作の継続による收益向上政策があったことも否めないが・・)
 この「ロス編」に登場するニアとメロは、遥かにLに劣るはずである。それにも拘わらず、Lを凌駕してしまったのである。もちろん作者もそのことは承知していて、二人が組み合わさったから、或いはLが解明した資産を受け継いだからという言い訳は用意しているようだ。
 もちろんそのことは判っているが、それにしても後半のライトの冴えなさと傲慢さは一体どうしたことか。やはり無理があったのである。
 そのことに多くの読者が不満表明をしたことにより、近々最終巻をフォローする追録巻が出版されるらしい。これは浦沢直樹の『20世紀少年』と全く同じ現象である。
 最近商業べースや社会の風評を重視し過ぎて、無理と連載を引き伸ばしたり、突如中止にしたりと、読者不在の措置が多発しているように感ずるのだが、それは私だけなの思い込みなのだろうか・・・

 

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【レビュー】 リプレイJ 作者:今泉伸二

 ケン・グリムウッドの小説『リプレイ』の版権を持つ新潮社が、主人公を日本人に変え、ストーリーも大幅に改編して、今泉伸二に描かせたコミックである。
 本家であるケン・グリムウッドの『リプレイ』は、冴えない主人公が43才になると死亡し、記憶を持続したまま25年前の自分の体に、タイムスリップしてしまうというお話だ。そしてこの死亡とタイムスリップの繰り返しを、約10回も行うのである。
 未来の出来事を記憶しているわけだから、賭け事や株で大儲けし、好みの女性も思いのままである。しかし結局のところ、それでは本当の満足感が得られず、何度も何度も人生をやり直す。そしてあるとき自分同様のリプレイヤーと巡りあい、本当の恋をする・・・
 ~とざっとこんなストーリーなのだが、コミックの『リプレイJ』では、何度も繰り返しリプレイする人生は描いていない。小説同様やはりショボイ40男が、新入社員時代に戻るのだが、1度目のリプレイで、やりたい事をほぼ全て完遂してしまう。だから回を重ねるごとに段々スケールが大きくなり、ついには日本はおろか世界中を席巻してしまうのである。
 しかもほとんどが、歴史的実話で構成され、登場人物の名も本名をモジっただけで、顔は本人そのものなのだから笑っちゃう。
 これはなかなか面白い・・はずである。ところがこのコミックには、不思議といまひとつのめり込めない感がある。
 一言でいえば、細かい絵を追うのが疲れるのだ。そう、今泉伸二が描く絵は、細部に渡り美麗極まりないなのだが、まさにイラストであり動きが全くないのである。原作もののマンガを描く人には、このようなタイプの画風が実に多いね。
 それが唯一の欠点であり、残念だがマンガとしては最大の欠陥とも言える。
 まぁ人それぞれなので、こういう絵が好きならば、全12巻とちょうど良い長さだし、文句なく楽しいマンガと言えるだろう。

 

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【レビュー】 鬼虫 作者:柏木ハルコ

 背景は平安時代、舞台は全員が半裸またはスッポンポンで暮す鬼島と呼ばれる小さな島。このマンガは、その鬼島で暮す人々と島に漂流した“都の女マナメ“とのいさかいを描いている。
 女達の裸が、この時代の日本人とは全くかけ離れ、肉感たっぷりのアマゾネスばかりなのである。とてもエロっぽくとゾクゾクするが、同時になにか違和感を感じるのだ。
 ストーリーのほうは単調で、都の女に死んだ姉の姿を重ね合わせるアマゾネスのトラゴ。そして彼女は村長の意見に逆らって、マナメを頑固にかばい続ける。だがマナメは、そのトラゴの好意をアダで返し始めるのだ。それでもトラゴは懲りずにマナメに奉仕してしまう・・・。
 いくら姉に似ているからと言って、仲間を裏切り命がけで彼女をかばうトラゴに、イライラが募ってくるのだ。
 またマナメのしたたかさ執念深さに、現代の都会人の姿がオーバーラップするはずである。
 結局これだけのテーマで、かつ舞台も狭い鬼島の中だけなのだが、不思議と飽きることがないのだ。たぶんイライラを早く解消させたいという願望だけで、全5巻をズルズルと読んでしまったのであろう。

 

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【レビュー】 医龍 作者:乃木坂太郎

 電車の吊り広告や書店の平積でよく見かけるので、かなり気になっていたマンガである。それで試しに第1巻だけ買ってみたところ、あまりの面白さにやみつきとなり、次々と続刊を購入するはめになってしまった。

 外科医の朝田は、大学病院の白い巨塔に反発し、不遜な態度をとるものの、抜群の外科技術を持ち、患者には優しい男なのである。まるで手塚治虫のブラックジャックのようだが、ブラックジャックのように裏世界で暗躍するわけではない。彼は超一流の大学病院に乗り込んで、医局や教授の威光を無視しながら、堂々と本来の医療活動を行うのである。

 またマンガと言いながらも、医学界のことや医療関係の知識について、かなり造詣が深い。原案が永井明、画は乃木坂太郎が美麗なタッチで描く。
 医学用語が頻繁に出てくるが、※印をつけて画の脇に説明文が入る凝りよう。また医療よりも、学会での論文発表に血道をあげる日本医学会の病巣を、容赦なく暴いてみせてくれる。とにかく勉強になるし、胸のすくマンガなのだ。東大受験をテーマにした『ドラゴン桜』でも、かなり受験に対する薀蓄を得たが、この『医龍』はそれを遥かに凌駕している。
 また主人公の朝田は、超天才外科医というだけでなく、患者を大切にし、何よりも人命を尊ぶ。その姿勢こそ「医は仁術なり」そのもので、かなり好感を持てる。

 医学界を会社に当てはめると、教授を絶対的頂点として崇める医局員達こそ、ワンマン社長に這いつくばるサラリーマンそのものじゃないか。それほど出世したいのか。仕事を出世の道具にするな!
 普通のサラリーマンならいざ知らず、人命を預かる医者達の実態がこれほど酷いとは。日本の医大というものの構造を、根底からひっくり返さなくてはならないね。
 現実には、朝田のような理想的な医者は数少ないかもしれない。しかしこのマンガを読んだ青年達の中から、この腐りきった日本の医学会を変革する勇者が現れるはずである。

 

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【レビュー】 ドラゴン桜 作者:三田紀房

 ご存知の通り、TVドラマにもなった超人気マンガである。作者の三田紀房は、この作品で一気に有名マンガ家の仲間入りをしてしまった。
 東大受験だけに特化し、受験のノウハウや薀蓄をマンガ化したのが良かったのだろう。そのため若者だけではなく、普段はマンガを蔑視している教育ママ達にも受けたようだ。
 確かに常識を覆すような、逆転の発想的な受験テクニックが面白く、数巻は貪るように読破してしまうだろう。主人公の桜木建二に飽きる頃、タイミング良く、数学の柳、英語の川ロ、国語の芥山、理科の阿院などの「受験プロフェッショナル講師」が、続々と登場してくる。
 ただこのマンガに登場する女性の顔がほとんど変わらないこと、受験以外のサイドストーリーがほとんどないことなどから、だんだん飽きてくるだろう。人気マンガの宿命で、必要以上に引き延ばした罰であろうか。

 

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【レビュー】 犬神 作者:外薗昌也

 体の中から強力な刃物が飛び出して、人間をバサッバサッと切リ刻んでゆく犬(実は狼)たち。媒体は狼が中心となっているが、この展開は岩明均の『寄生獣』と似ている、というより『寄生獣』そのものである。
 さらにクラスメートの女の子との関係までも似ているよね。だからと言って、『寄生獣』のパクリとは言わないが、かなり影響を受けていることは確かだろう。
 もちろん狼との友情とか、日本神話の世界観を絡めた展開など、『寄生獣』よりは論理的な展開が深くなっていることも見逃せない。また全14巻という構成も長過ぎず短か過ぎずでちょうど良いね。
 ただ由梨子が巨大化してゆく辺りから、急にストーリーのテンポが狂ってしまったような気がする。また人間が簡単に死に過ぎるし、登場人物が限定的である。
 もしかすると私のレべルが低過ぎて、急展開について行けなくなったのかもしれない。しかしながら絵は綺麗だし、全搬的にとても楽しく読ませてもらったと思う。

 

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