乱獲の末絶滅した動物 人間の欲望の犠牲になる動物 【レビュー】 ILLEGAL RARE イリーガル・レア 第6話

稀少動物が薬になる

現代社会の問題をファンタジーに取り入れて物語のテーマを作るというのは一般的な手法なんでしょうか?最近そういう漫画が多い気がします。この作品で取り入れている社会問題は動物絶滅だと思います。

乱獲の末絶滅した動物

現実世界には乱獲の末に絶滅した動物や、今絶滅の危機に瀕している動物が沢山います。象牙のために象が乱獲され、ヒゲのためにクジラが乱獲されたりしました。未だに漢方の為に虎や熊が密猟されています。大抵の動物が個体数を減らす原因は動物の一部を「使う」事によると個人的には思っています。食べる分にはなかなか取り尽くせない。とはいえ、マグロなどは個体数の減少が危惧されています。

さてイリーガル・レアでは

今回の話ではユニコーンが出てきます。ユニコーンと言っても人間の男の子に角が付いているという外見で馬に角が生えているという従来のイメージとは異なります。そしてユニコーンは全身が薬として使えるという稀少種です。しかもその体は万能薬になるというのですから、常に様々な人から狙われる事になります。漢方に使われる熊の肝臓の話しを思い出しましたね。

人間の欲望の犠牲になる動物

この作品は現実社会の問題である乱獲による動物の絶滅をうまく縮図化しています。非常にユニークな設定です。
更にこの作品では絶滅の可能性のある稀少種を人間化することにより感情移入しやすくしています。

ドラマチックな絵柄

絵柄はブリーチやソーマ、ソウルキャッチャーズに近い感じです。しっかりと描かれた作品という印象です。悪い奴の顔を悪そうに且つカッコよく描けています。これ意外と大事だと思います。

イリーガル・レア 第7話予想

来週は戦いの回になりそうですね。その中でユニコーンの男の子が逞しさを見せてくれそうです。彼はそのまま主人公たちと行動を共にするようになりそうです。

-週刊少年ジャンプ 2014年16号 ILLEGAL RARE 作者:椎橋寛-