第4ラウンド開始。枠外が黒 【レビュー】 はじめの一歩 第1051話

ある時から言葉がカッコよくなった

今回のタイトルかっこいいなと思いました。「敵の名は混乱」というタイトルです。はじめの一歩はある時から言葉のチョイスがカッコ良くなりましたよね。中二病的とも言えますけど、板垣を時の神ウラヌスとか、一歩と宮田を風神・雷神に例えてみたり、この辺のセンスは結構好きです。どんどんこの調子でいって欲しいですね。

第4ラウンド開始。枠外が黒

回想シーンでもないのに枠外に黒を使っているシーンがありました。第4ラウンド開始のゴングが鳴った所です。一歩と対戦相手が対峙しているシーンです。このシーンで枠外が黒でした。この唐突な枠外黒が演出的に効いているなと感じました。どう効いているかと言うと対戦相手のゴンザレスが「すごく強く見える」という所です。多分枠外が白だったら締りのない画面になると思います。ゴンザレスのパンツが黒なのも関係有るかもしれません。

歴史的1シーンの如く

そして別の効果も感じました。
未来から過去の決定的なシーンを回想しているように一瞬見えるのです。これから始まる出来事は未来において決定的な出来事として記憶されるような事ですよと説明されたかの様に感じます。要するに「歴史的なラウンド」という暗喩です。はじめの一歩では昔からこういった技法を使っていたのでしょうか?
他の漫画では見かけない気がします。これからは注意深く見るようにします。

認め合う両者

ボクシングでも野球でも同じですが対戦しあう両者が相手を認め合うという表現はカッコイイと思います。既に一歩は世界ランカーであり世界中の誰でも一目置く存在になっています。お互いに相手を認めた上で行うハイレベルな戦い。最近のはじめの一歩はそれを常に楽しめますね。昔は舐めている相手をやっつけるという快感が多かったのですが、今は認め合う喜びになっています。一歩が王者に近づくにつれ読者に提供されるものも一枚格が上がったと感じます。

はじめの一歩 第1052話 予想

来週は一歩の逆襲の流れですが、ぼくは逆にもう一度ダウンさせられると思いますね。しかも何も通用しないで。そして更に混乱。一歩にはもっと追い込まれてもらいましょう。

-週刊少年マガジン 2014年16号 はじめの一歩 作者:森川ジョージ-