3巻完結
原作:伊藤仁
作画:楓月誠
ジャンル:現代妄想具現ファンタジー
特色:中二病 オタク 萌 微グロ 心理
危険な妄想が現実に起こる、「現実」と「妄想」の戦いの物語です。
発症すると他の人間が9割死にいたる事から、反社会的妄想具現症候群と呼ばれる通称中二病。
これを治療できる唯一の専門医と、その治療のワクチンとなる女の子達が解決していきます。
具現化した妄想を自分で否定する事が中二病の唯一の治療法。
そのため、症状に応じてワクチンの女の子を選び、否定へと導いていきます。
ワクチンの女の子達もそれぞれに対応する力がある事もあり、個性的で面白いです。
医学を通して中二病を治そうとする女性医、横山紀久美(よこやまきくみ)は、この非科学的な症状を受け入れる事が出来ずに悩みます。
彼女はこの中二病の現象を、「常識」という名の「妄想」に捕らわれて受け入れる事がなかなかできません。
本来妄想という現実でない事を、現実として認識する、という矛盾した事を論議する、女性医と専門医のやりとりも見所かと思います。
また、現実で説明がつかない事を、何とか処理する公安部の塩本良太(しおもとりょうた)の気苦労も大変そうです。
病気が治る=事件の原因が証明できない事にもなるため、殺人犯にしかみえない中二病患者に大しての複雑な思いを感じられます。
カバーを外すとおまけ漫画で読者の質問に答える4コマ漫画がついています。
「ああ、私もそう思った」という感じの質問と答えが載っています。
カバーに作者が漫画家になったきっかけなどが書いてあり、作品に出てくる女の子への愛情が鑑みられます。
つい漫画を読んでると描いてしまう妄想と、それを否定に持って行く流れなどを楽しめれば、面白い作品に感じられるかと思います。
この記事は黒羽様の許可を頂いて転載しております。
この記事の作者:黒羽様
転載元URL:黒羽コミックレビュー
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