著者:六道神士
ジャンル:現代ファンタジー
特色:日本神話 妖怪 微エロ 宗教抗争 微グロ
宮森家の土地を求めて地上げ屋が来るところから物語が始まります。
宮守家は宮の杜(みやのもり)内にあるのですが、なぜかその土地を売るように迫られます。
ある日、妙に法を意識する女子大生、宮森水城(みやのもりみずき)は、地上げ屋の手下に刺されて死にかけます。
そこに、人間から時(しだ)を喰って生きるスザク(朱雀)が、水城を蘇生して時(しだ)を喰おうとしますが、逆にスザクが水城に肉体ごと取り込まれます。
水城はその後も、宮の杜を狙う何者かに使わされたフクウ(不空)も取り込んでしまいます。
宮守家の面々とともに、宮の杜を狙う何者かと抗争し、大事なものを守っていくお話しです。
宮守家は千里眼の異名を持つ宮森ミカサ(みやのもりミカサ)と、剣術の達者、宮森 武蔵(みやのもり むさし)、妖眼の能力を持つ宮森延寿(みやのもりえんじゅ)といますが、3人とも癖のある強者で、水城がよく普通に今まで育ったなぁという感じです。
スザクの連れである、人の死の気配を匂いでとらえるカマド(竃門)という妖怪も登場します。
カマドは争う感情がなく、宮守家の台所番として料理を振る舞うホワンとしたキャラのため、この癖のある宮守家を柔らかくする和みキャラです。
水城は取り込んだものの外見を共有してしまうため、色々と苦労しますが、学友の松川小鳥(まつごうことり)や大町日和(おおまちひより)に支えられて何とか学校生活をこなしつつ、見えない敵と戦っていきます。
松川は小柄ですが、強い押し気味の性格で、水城をサポートしてくれます。
何度か死にかけていますが、水城に生き返らせてもらったりして、意外と人外な経験をしています。
大町は長身で冷静なタイプで、水城の事を聞いても冷静に対処しますが、興味深々なところが一般人の反応でこのメンバーの中では安心できる存在です。
大町がフクウを可愛がるところとか、個人的には何か和みます。
敵の代理人として現われた乙金まどか(おとがねまどか)は、新興宗教の酔狂な信者みたいな態度がすごく気持ち悪く、イラっとさせる性格持ちです。
また、埴安秋葉(はにやすあきは)という女物の浴衣に髪をツインテールに結っている、かなり女好きの男の子がでてきます。
乙金、秋葉の、多分リアルで出会ったらグーで殴りたくなるキャラは、六道氏の味だと思います。
少しキャラの強さと物語の迷走さがありますが、4巻くらいまで読んでもらって気になるキャラが見つかれば、面白くなってくる作品だと思います。
この記事は黒羽様の許可を頂いて転載しております。
この記事の作者:黒羽様
転載元URL:黒羽コミックレビュー
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