ぱっと思いつくだけでも大量の伏線 【レビュー】 NARUTO -ナルト- 第666話

今週号のナルトに関してレビューさせていただきます。

若き日の純粋な志を取りもどしたオビト

オビトはみんなを守るために「火影」になるという志を抱いていました。
それがいくつかの事件により敵側に回っていたのです今では改心してナルトの力になろうとしています。

そして今週の見どころはオビトとカカシが昔の頃のように肩を並べて戦うということでした。
チームを組んでいた時のように戦うことになったのです。

このシーンが感動的に感じられるように、これまでにいくつもの伏線がはられてきました。

この伏線の量は少し異常なくらいで、よくここまで考えたものだと思います。

ぱっと思いつくだけでも大量の伏線

二人はもともと同じチームだった。
カカシの左目はオビトの写輪眼。
オビトは怪我から回復した後同じチームのリンを助けるためにカカシと協力しようとした。
その時にカカシとのコンビネーションは俺が一番だと言っている。
写輪眼は左右そろってこそ強い。
同じ写輪眼だから同じ別次元にいける。これはこの二人だけの能力
オビト、カカシ、リンのチームの先生はナルトの父ミナトだった。そのミナトも現場にいる。
オビトとナルトはとても似たタイプ。
ナルトはカカシの教え子。

ちょっと思い出すだけでもこれだけの伏線を用意しています。
幾重にも重ねっている伏線。そしてこれを作中でうまく説明して読者に思い出させていく演出もすごい。

 ずっと主役級キャラクター カカシ先生

今週の話の主役はオビトの様だけど、よくよく考えるとやっぱりカカシが中心でしょう。
ナルト初期の頃から再不斬をやっつけたり美味しいところは持っていくカカシ先生。
友との写輪眼の因縁は作品初期の頃からのものだから、そう考えると壮大なカカシの伏線回収の場となります。

初期の頃の人気投票ではカカシが1位だったような。

胸締め付ける青春の思い出は誰でも持っている共通体験

オビト、カカシ、リンは同じチームでした。そしてオビトはリンに恋心を抱きリンはカカシに恋心を抱いていました。
これはナルト、サスケ、サクラにあえて似せた構造だと思いますが、オビト達の関係はオビトの死(本当は生きていた)によって終わってしまいます。
オビトはリンが恋しくてもカカシとの友情も大切で、自分が死ぬと思った時にカカシにリンを守ってくれと頼みます。

この青春時代の友情と恋というのは誰しもが持ってる原体験だと思います。

そういった思い出や因縁、愛や友情を全てひっくるめてオビトとカカシが並び立つところに胸が熱くなりました。

あえて苦言を言うなら

異次元に飛ぶ忍術「神威」この術のスピードが遅いためにナルトのもとに行く際にマダラに邪魔されてしまうという設定だったのですが、オビトとカカシの二人で「神威」を発動することにより倍のスピードで飛んで解決という結果でした。

二人でかけたら倍のスピードになるっていうのが非常に唐突で「えっ?」となりました。
個人的にはもうひとひねり欲しかったですが、みなさんはどのように感じるのでしょうか?

来週は期待

最後にガイが登場です。
ガイはカカシとオビト世代で、中忍試験などでオビトとの過去も多少は描かれています。
ガイはもともとカカシのライバルで同程度の実力者として登場しますが未だに強いですね。
こういうキャラクターをぞんざいにやられ役にしない所もナルトの魅力の一つです。

-週刊少年ジャンプ 2014年14号 NARUTO -ナルト–