マギは残酷だしエロいけど子供たちに触れてもらいたい作品。 【レビュー】 マギ 第220話

あまりに美しいソロモンの物語

ぼくの思うこの作品の凄い所は最初からテーマがブレない事だ。支配するもの支配されるものがいて、それを無くしていくというのが物語の本筋で、それは奴隷と主人だったり、王族とスラムの住人だったり、遊牧民と皇帝だったりするのだが、基本的に人間は支配されたりしたりしてはいけないという話になっている。一つのエピソードだけでは伝えたいことが描ききれないため様々な角度で解法の物語を繰り返し描いている。例えばマグノシュタットでは支配される側が支配を望んでいるというシチュエーションだった。世界には様々な支配構造があるという事だろう。

支配されるべきではない範囲

今週のマギでは支配されるべきでないのは誰までかという線引を感じた。マギでは人間が人間を支配するという構造を描いてきたのだがアルマトラン編では人間以外の知的生命体も登場する。もちろん前回までのソロモンの言動で彼が人間以外の知的生命体も人間と同じように幸せに生きるべきだと思っている。要するに現実社会で言うところの人権があると彼は考えているのだ。

ソロモン流の人権を語った

彼は今回彼自身が考える人権とは何かを語った。これはそのまま作者が考えている人権をソロモンが代弁しているのではないかと感じた。非常に分かりやすくて子供でも分かるだろう。マギは多少残酷だしエロいけど子供たちにも触れてもらいたい作品だと今回は強く感じた。

エロさ(おっぱい)にも作者の言いたいことがあるのでは?

クソ真面目にバカな話をするが、もしかしてマギに沢山出て来る巨乳キャラクターにも作者の意図が隠されているのではと今週の表現を見ていて感じた。ソロモンが愛情について語るシーンがある。その中で赤ちゃんを抱く巨乳の母親が描かれる。そこでぼくが感じたのは、もしかして今までの巨乳は母性=愛情のメタファーなのかと。ぼくの解釈ではソロモン曰く愛情を持てる生き物=人権があるのだから、要するに巨乳=人権(混乱中)という事になる。

ともかく、ただの読者サービスにしてはやけに象徴的に描かれているんですよ。巨乳の母親が。