長浜洋次郎、阿部英樹、中目黒、ラーメン、いくら検索しても情報が見つからない。 【レビュー】 未来への跳躍 長浜洋次郎物語 読み切り 週刊少年ジャンプ 2014年22号

なんだこれは?

「少年ジャンプ誕生秘話」と思い読み初めました。
週刊少年ジャンプ46周年記念特別読切と銘打たれ物語は始まります。46年は中途半端では?という思いは抱かせつつも、作品冒頭で

”その誕生の裏にある1人の男の壮絶なドラマがあった”

と、ジャンプ創業物語を期待させます。

主人公である洋次郎は貧乏な幼少期を過ごしています。
蕎麦屋を営む父は「3本の柱」を持てと教えます。

貧乏な幼少期が創業の原点となるように感じさせます。
また父の教えである「3本の柱」が、後に少年ジャンプの合言葉「友情・努力・勝利」となるように予感させます。

エロ本で狂う運命

父と洋次郎は二人共エロ本をきっかけとした事故により人生を大きく狂わせます。

ぼくは、この辺でこの作品を疑っても良かったと思うのですが、「なんて数奇な運命なんだろう」と物語に引き込まれるばかりでした。うまく出来てるんだよなあ。

最後まで読んでも気が付かなかった。

この作品を読み終わり、いろいろと釈然としませんでした。

あれ、ラーメン?

これが、この作品のオチだったと思うのですが、それでもミスディレクションされた事に気付かず、長浜洋次郎や阿部英樹、中目黒、ラーメンでさんざん検索しました。しかし長浜洋次郎氏や阿部英樹氏の情報は、まったく見つかりません。5分ほど検索し続けてようやく「あれ変だな」と気付き作品を読み返してみました。

確かにヒントはある

推理小説を読み返すようにもう一度丁寧に作品を読み返していくと、これがフィクションだというヒントが随所に隠されていました。

まず46周年というのは明らかにおかしい。
作者の大石浩ニは『いぬまるだしっ』の作者!
親子揃ってエロ本で事故って・・・・
ワンダイレクションとかダレノガレとか例えがおかしい
春のギャグカーニバルの中の一つ
決定的なのは最終ページの編集者コメント

”☆取材もしたし資料も渡したのにどうしてこうなった。”

モデルはいるのか?

取材もしたし、というコメントがあるのでモデルがいた可能性があると考え、いろいろ調べてみたのですが、ちょっと良くわからなかったですね。ジャンプ創刊をギャグ的に描く企画だったのが作者の暴走でこうなったのでしょうか?

それにしても、これはフィクションという事でいいんですよね?
実は、まだイマイチわからないです。

””は、集英社「未来への跳躍 長浜洋次郎物語」 作者:大石浩ニから引用

コメント

  1. さかなかつを より:

    絵そのものが弘兼憲二風、人間交差点みたいな感じでここでパロディなんだとわかります。よく少年誌でここまで分かりにくいギャグ漫画やるよなあ、と感心です。