自警団くらい作れたんじゃないか? 【レビュー】 何もないけど空は青い 第7話

相変わらず面白いテーマ

警察を代表とする社会の秩序がなくなったときどうなるのか?というテーマを端的に描いている、この作品ですが相変わらず面白いです。実際にこの世界になったらどうなるだろうと考えると、大人はわりと今までどおりの価値観で生きていこうとすると思いますね。警察がいなくても法律違反は多分しないと思います。そもそもの人間の倫理観は、罰せられるから悪事を働かないのではなく、悪い事は悪い事だからやらないのです。その辺は、「ご飯粒は一粒残さず食べましょう」的な、しつけの問題なので、大人は今まで通りの秩序で生きていこうとしますね。きっと。

子供から脱線していく

で、結局子供から逸脱していくでしょうね。やっぱり子供っていうのは半人前ですから、そういった価値観も固まっていない。特に思春期は価値観がグラグラ揺れるものです。だから無秩序な世界に染まって悪事に手を染めたりもするでしょう。今回はそのあたりがよく描かれていて非常に興味深く読めました。

新キャラクターは良い奴?

ちょっと頼りになる登場人物が出てきました。年齢は主人公たちと同じくらいに見えます。高校生くらいですね。彼はなかなか男らしくて頼りになりそうな感じですし、正義感もあるようです。しかし無秩序な社会を沢山見たことにより、従来の倫理観を失っています。普通に高校に通ってた頃は普通の優しい男だったと思います。彼は無秩序のなかで自分の倫理観を失ってしまったのです。

よくよく考えたら

鉄が無くなることは事前に分かっていたので、鉄がなくても秩序が守れる対策はできたように思えます。例えば自警団のようなものが作れたでしょう。正直不良の若者が多少集った所で組織した自警団には勝てないでしょうから。むしろ自警団が暴徒化していくほうが怖いですね。この作品ではそういった描写はこれからかもしれませんね。

格闘漫画として考えたら

鉄が無いと肉体の強さが重要になりますね。格闘漫画として考えたら武道を極めた連中は相当強いですね。これは、格闘漫画の舞台としてはかなり相応しいのではないかと思います。本当に鉄がないと武器は限られますよね。木刀や木製バット?弓矢も矢尻を木にすれば使えますかね。三国志の時代の兵器のイメージですかね。でも、鉄製の剣とかあの時代でもありましたよね。それにしてもこの作品は、いろいろ想像できる、楽しい設定です。来週も楽しみ。