ダビデとソロモン
ついにアルマトラン編も最終決戦にやってきたようです。この作品は明らかになっていない、謎がまだまだたくさんあるのですが、現在の連載で注視されているのは、ダビデ老とはなにか?ということでしょう。
彼の手紙を見る限りは、神の意思によって動いているようなニュアンスでした。それは彼が考えている神の啓示ではなく実際に神から直接指示されたような、そういった話し口でした。
そして決まっているのかソロモンの運命
さらにソロモンがダビデを倒しにくることまでも運命として決まっているかのような印象がありました。そうなると、全てはダビデと神の予定調和なストーリーなのかもしれません。で、こういったパターンなら、主人公だけが、絶対的な支配者から世界を変える能力を持っているという話になりそうです。ようするにアラジンだけが世界を変える力を持つと。
では、しくまれた運命とはなにか?
これはマギの中で繰り返し語られてきたテーマで「支配される者とする者がいる世界」ということになります。しかも支配されるものが支配されることを選ぶのが理想的です。ようするにソロモンが即位するような状況のことです。
アラジンが、壊した支配構造の先は?
支配による社会統治こそがダビデとイルイラーの理想だとして、それをアラジンが覆したらどんな組織が出来るのか。
民主的な社会で誰もが平等で、それぞれが自分の頭を使って考えるものになると思います。
そうなってくると、練紅炎という王の存在は邪魔になってきますね。実はシンドバッドもアリババも王の器を持つ者達こそダビデとイルイラーの後継者たちなのです。支配構造を作り出す種子なわけです。
アル・サーメンにとっては、実のところ王の器を持つものは誰であろうと協力できる相手なのかもしれません。