大人のクソ汚らしさが重要テーマ
そもそもこの作品は大人の汚さがテーマです。ノベルの母親は自分が働きたくないから子供を働かせてるわけですし、それでも節約しないでバンバン浪費する。母親は登場しませんが今週もしっかりと大人の最低感が出てました。しかもあまり直接的な表現じゃないのが凄いところです。
自分本位で鈍感な大人
ノベル以外のゴールドクラスの子役が他の事務に引きぬかれた事を「酷い」というカンナ。子供たちも今までの事に「感謝」して残るべきだったともカンナは言います。これに対してノベルはビジネスだと言う。これは非常に面白いやりとりだと思います。まずカンナは完全に自分が正義視点です。
そもそも利用価値があるから所属させてたんだろ
ビジネスをするために子供たちを所属させていたにも関わらず子供たちの意思での転職は認めようとしない。企業としては困るかもしれませんが「酷い」とか「感謝」とか、そういう正義感的な観念を前面に出すことに卑劣さを感じます。自分に都合の悪いことは悪という発想をする大人のズルさをノベルとカンナのやりとりで表現しているところが秀逸です。モラルがないのはどっちか考えさせられます。
安西先生はビジネス以上に夢がある
ノベルは言います。
”それは先生の夢ですよね”
自分の夢を子供に押し付ける大人の身勝手な言い分をノベルがバッサリ切ります。あなたの事を思ってとか、あなたがこうなるのが夢なのとか、子供に摺りこんで縛って結局子供は自分で道を歩けなくなる。そりゃあ、あなたの夢でしょ。と、しっかりノベルが切ってくれました。別に安西先生が望むような永遠の子役に誰もなりたくないんですよ。
その環境をも利用するノベル
そういった大人のエゴを分かった上で、利用するノベル。今週はそのノベルの逞しさが凄く良かったです。
-週刊少年サンデー 2014年16号 NOBELU -演- 作画:吉田譲 原作:野島伸司-
””は、小学館「NOBELU -演-」 作画:吉田譲 原作:野島伸司から引用