すっかり殺せんせー側の立場になってしまった読者 【レビュー】 暗殺教室 第84話

殺せんせーを殺さなければいけないという前提はよく忘れる

暗殺教室を読んでると作品の大前提である「殺せんせーの暗殺」を忘れてしまいますね。期限もあるし、せんせー強いし意外と危機的な状況なのですが。この「忘れてしまう」感覚はこの作品の重大な仕掛けでしょうね。他の作品では味わえない倒錯した感情を読者は楽しめます。

考えれば当たり前

烏丸先生の部下が殺せんせーの敵に協力しているわけです。ぼくはそれが発覚した前回、協力者にはどんな理由があるのだろう?弱みとか握られているのかな?と、反射的に想像しました。しかし良く良く考えると殺せんせーの暗殺は人類全体の目標ですから誰でも協力するのは当たり前の事です。烏丸先生の部下である彼は上の上の上司に命令されたと言っています。殺せんせーは人類の最も恐ろしい敵なのです。彼が任務を執行するのは当たり前の事です。

「ああ、そうだった」

そこで「ああ、そういえば殺せんせーを殺さなきゃいけないんだった」と思い出すわけです。この倒錯感がたまらなく面白いんですね。連載当初からこの感覚はあったのですが時間が経てば経つほど初期の設定は印象を薄めていって、逆に最大の敵である殺せんせーに共感している自分が大きくなっていきます。もう「頑張れ殺せんせー」って思ってますからね。

要するに最初っから面白い

結局、3年後に地球を滅ぼそうとしているバケモノが熱血且つ愛情ある教育者という設定が圧倒的に面白いんですね。

進化する殺せんせー対策

今回はかなり殺せんせーに対する暗殺手法が洗練されてきました。この調子で暗殺方法が確立されていくと殺せんせーは時間の問題で殺られてしまいそうです。

せんせーも成長している

殺せんせーが自分も成長してるから暗殺方法が進歩しても簡単には殺されない的な事を言うのですが最初のころより明らかにギリギリで凌ぐことが多くなっているように思えます。いや、本当はもうヤバイんじゃないですか殺せんせー

暗殺教室 第85話予想

そろそろイトナがクラスに加わるのでしょうね。殺せんせーの情熱で彼にも充実した学生生活を送ってもらいたいです。

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